店舗
分譲地の看板と店舗デザイン
今回の記事では大阪府の分譲地に設置した販売センターの店舗デザイン事例をご紹介させて頂きます。
販売センターの店舗デザイン
まず折込広告等の紙媒体のグラフィックデザインと異なる、デザインに於ける注意点等をご説明させて頂きます。
広告代理店はグラフィックデザインを外注する事が多々ありますが、デザインが上がってくる時の善し悪しはデザインを発注する時に発注者が仕上がりイメージを明確に持てているかどうかが重要となります。
つまりグラフィックデザイナーにイメージをしっかり伝える事ができなければデザイナーも迷った状態でデザインを行う事になるので、いくら腕があるデザイナーでも自信を持った良いデザインを上げる事が難しくなります。
良いデザインが上がってこないときは指示した担当者である自分がグラフィックデザイナーにしっかりと仕上がりイメージと意図を伝えれていないのが原因だと、まず自分自身を反省すべきです。
グラフィックデザイナーのセンスを信じてデザイナーにアイデアを出して頂く事もありますが、その時もデザイナーが思い浮かべている仕上がりイメージを共有しておく必要があります。
このように平面のデザインで重要なのは仕上がりイメージを明確にしておくと言う事ですが、店舗デザインのような立体物ではさらに施工方法や工程、使用メディア、用途なども把握した上で仕上がり状態を正確にイメージできるかが重要となります。
それでは具体的にどのように店舗デザインの仕上がりイメージを想像してデザインを行ったのかを下記販売センターのデザイン実績の写真を元にお話させて頂きます。
販売センターをデザインをするにあたって、まずクライアント様から販売センターのどの面を施工するかのご指示を頂きました。
その後クライアント様の施工業者様とお打ち合わせさせて頂き、どの部分にどの素材を使って施工する予定であるかをご確認させて頂きます。
この時、当社が担当してデザインを行う部分以外の全体の仕上がりイメージも把握しておく必要があります。
例えば入口の左右の植栽がどの位の高さなのか、照明をどのように設置する予定なのか、入口左右の看板の建物からの空きがどのようになっているのか、どのような素材を使って骨組みを作るのか等も把握する事で最終の仕上がりイメージが具体的に持つことができます。今回は入口の上に付いている雨よけの屋根がどのように仕上がってくるのかによって全体のイメージが大きく変わるのでその点を特に注意してデザインを指示させて頂きました。
また販売センターは目立つ広告塔でもあるので、限られたデザインスペースを有効に活用してなるべく重複した情報は載せないようにし、メリハリのあるデザインで強調したい部分をしっかりアピールするとともに分譲地のイメージアップにつながるようなデザインにこだわるようにしました。
具体的には、下記のような点にこだわりました。
鉢巻看板の正面と側面に入れる情報も全く同じにはしないで正面には営業時間等も入れて問い合わせがしやすいようにする、側面は遠りがかりの人にも物件名が見やすい構成にするなど微妙に工夫を行っています。
正面入口の左右の看板はテント生地にロープ止めとなっていますので、ハトメが付く位置にデザインがかからないようにデザインを行っています。
右側には区画図を入れていますが人が立って見た時に見にくくならないように面積などは読みやすい高さになるようにデザインを行っています。
このポスターは片面のA型看板に直貼りをして制作したものです。右上にチラシボックスが付く予定であったのでチラシボックスで写真が見えない部分ができる事を考慮して写真を選定しデザインを行っています。
下の方に社名と電話番号が入っていますが理由はこの社名と電話番号は鉢巻看板にも入っていますので、このポスターサインは販売センターの一部という扱いでデザイン重視でデザインを行っています。A型サインはフレーム付きであるので塗り足しを確保して隙間から白場が見えないようにも配慮しています。当然フレームの色も把握した上でデザインを行うようにしています。
このように看板等をデザインする時は仕上がりイメージを把握できているかがとても重要となります。