デザイン
グラフィックデザインの基礎
今回はグラフィックデザインを行う上で知っていてほしい、色指定と組版についてお話させて頂きます。
正しい色指定と組版で行うデザイン
今回お話させて頂く内容は基本的なデザインのルールなので、ベテランのグラフィックデザイナーの方にとっては物足りない内容になるかもしれませんが、最後まで読んで頂けると幸いです。
まず、デザインをする時の色についての基礎をお話させて頂きます。一番強い色は何色だと思われますか。実は黒色なんです。その次が赤色となります。
その黒色を背景色として大きなベタスペースとして使用する場合に気を付けなければいけないのは黒色が葬式を連想させる色なのでブラック100%の色は使わないようにするのがコツです。
またブラック100%をベタで使うと思っていたよりも浅い濃度で印刷されるので基本は掛け合わせの黒色を使うべきです。
この時、CMYK4色の掛け合わせの合計が250%を超えないように指定するようにして下さい。なぜなら色濃度が高すぎると裏写りをしたり、印刷の渇きが悪くなるからです。
ただし製版は基本的に毛抜き合わせで分解されますので、小さい文字などの色指定をする場合は、掛け合わせにすると版ズレで文字が読みにくくなる事もありえるので基本はブラック100%で色を指定するなどの配慮も必要です。
ちなみに版ずれが起きないように、のせで分解するテクニックもあります。イラストレーターなどのアプリケーションではオーバープリント指定する事が可能です。
つぎに組版についての基本的なお話をさせて頂きます。
新聞局にお勤めのベテランのデザイナーの方などは使用する組版ソフトにもこだわりを持っておりQuark XpressよりEDI Colorの方が縦組みの組版が綺麗だと言われている方もいる位、組版はデザインをする上で重要です。
組版の基礎を考えた時、文字組みについて一番大切な基礎は如何に読み手が読みやすいように文字組みをするかという事です。
両端揃えや禁則処理などいろいろなテクニックが文字組みにはありますが、読みやすさを大きく左右するのは改行位置です。両端揃えなどの見栄えにこだわるより、単語を途中で改行したりしないようにするなど、読み手が読みやすいようにする事の方が重要です。レイアウトにもこだわるのであればコピーを見直して読みやすい改行位置で、かつきれいな組版になるように修正をかけるのが正しい手順と言えます。
今回のチラシでは、黒色のバックの色指定は、掛け合わせで色指定を行い高級感をだしつつ、読みやすい組版を意識してグラフィックデザインを行いました。